RECOMMEND

<< October 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 銀座「あおぞら de アート」に行って参りました | main | 蝸牛の旅立ち >>
Apophysis - Post Works
 Apophysisの師匠、MUZU様から、Apophysisレンダリング後の加筆、そしてプリントとレンダリングサイズの関係についてお尋ねをいただきましたので簡単にまとめてみます。
 
 
 例として使うのはこの作品。
 
 
Coral Gems by *m-chloe on deviantART
 
 
 この作品はP8号相当(A3とB3の中間くらい)のサイズに作るのですが、まずは長辺1500pixelくらいにレンダリングして加筆の方向や感触を探っていきます。
 

 
 右下が試行錯誤後のレイヤーの様子。
 今回は別レンダリングの宝珠を元画像に加える構成ですので、配置や色彩を詰めていくために全部レイヤーが分けてあります。合成なしの一枚画像でしたらレイヤー4〜5枚で済むことも多いです。
 
 一番気を使うのが背景色です。
 Apophysisがレンダリングしてくれるpngファイルではフラクタルが半透明に出力されます。そのため、背景色が模様そのものの色に重なり雰囲気を大きく左右します。表現したい色を見つけるまで妥協せず試します。
 
 背景が決まってしまえば、あとはもう細かい描き込みの繰り返しです。
 手描きで模様を加えたり、レンダリングされた一部を消したりということは殆どしません。それを許してしまうと、フレームを詰めていく段階で甘さが出て、結果「逃げ」た絵に仕上がってしまうように思います。陰影の強調や背景への馴染ませ、色彩のコントラストなどを作り込んでいくことが多いです。
 
 全体の統一感を出すために、一色で塗りつぶしたレイヤーを「乗算」「焼き込み」などでごく薄く重ねる方法もよく使います。実画材で描くときの「グレーズ」の技法ですね。環境光を与える効果があります。
 
 
 
 自分の中でokが出せたら、本画のレンダリングにかかります。
 
 デジタルデータをプリントする場合350〜300dpiがやはり無難なようです(検証画像後述)が、この作品はP8号相当(A3とB3の中間くらい)のサイズに作るため、レンダリングでは4947×6835pixelのpngファイルが必要となりました。
 
 Apophysisは一定以上のサイズになると「これだけ大きいとpngはお奨めできないよー」とメッセージを出し、勝手にbmpで出力しやが・・・・もとい、してくれます。しかもグレースケール画像とディザ処理されたカラー情報画像の2枚に分けて。こんなことしてくれても何の役にも立たないんですが、おかまいなしです・・・。

 というわけで、元フラクタル画像を横にスライスして分割レンダリング。Photoshopで合成します。あとは先の小下絵?ファイルにならって仕上げていくだけです。
 

 
 
 ・・・・・・・さらにレイヤーが増えてます orz
 小さな紅い宝珠一粒一粒を独立レイヤーにした当然の報いです・・・。
 
 青線はパネル装したときの前面側面を区切るライン。印刷には出ません。
 
 納得出来るまで細部を詰めて、落款レイヤーを付け加えたら(これが私の中では「よし完成!」の儀式?になっているようです)完成です。
 webに投稿するだけなら、ここまででいいのですが、展示に出す場合はプリントに取りかかります。
 
 
 ここで気になるのが解像度とプリント精度のかねあい。
 まずは100dpiでプリントしたものをスキャンした画像です。
 

 
 
 次は350dpi。
 


 
 細かい線が100dpiではほとんど潰れています。
 大きな固まりやステンドグラス風の平面で構成された画面ならいいかもしれませんが、特に今回のようにびっしりと線で埋められた絵の場合、これでは台無しです。
 
 350から100まで、50刻みでプリントして比較した画像がこちら。
 
 
 
 全体の大きさと細部の細かさのバランスを見て出力解像度を決めるといいようです。
 離れて見ていただく大きな画面の作品なら少し解像度低めでもいいでしょうし、寄って見ていただくであろう小品ならそれなりの高解像度が欲しいところです。
 
 
 
 プリントの精度は用紙にも左右されます。
 写真用の光沢紙や絹目紙なら細部も色彩もほぼディスプレイ通りに出せますが、特有のテカリが見てくださる方の気持ちをはねつけるようなところもあるようです。一方、水彩紙風のテクスチュアを持つインクジェット用紙も多く出ていて、こちらはやさしい穏やかな画面に出来てきますが、細部や色の再現は一歩、いや二歩くらい?後れを取ります。
 どちらを取るか、作り手が心して選択すべきところだと思います。
 
 
 
 
 
 以上、フレームを詰めたそのあと、模様から絵に仕上げていく段階の流れをざっと記してみました。
 私自身これからまだまだ変わっていくとは思いますが、何かしらご参考になれば幸いです。
 
 
 
 
 
 
 
 
JUGEMテーマ:描く話

にほんブログ村 美術ブログ 絵画へ
にほんブログ村
chloe | | comments(0) | - |
Comment
It comments.